About Lauscha
Lauscha(ラウシャ)はドイツ、チューリンゲンの森の南部に位置し、広大な森と穏やかな丘陵地に
囲まれた人口3900人ほどの小さなガラスの郷です。
フランクフルト、ミュンヘン、ベルリンからはいずれも電車を乗り継ぎ、4~5時間程。
スイッチバックの駅から山裾に沿って、天然スレートを葺いたグレーの建物が連なる静謐な街並みは、
時が止まったかのようなノスタルジックな雰囲気に包まれています。
1597年、村に最初のガラス工場が建設されて以来、伝統的な吹きガラスの技法に加え
卓上バーナーを使って作られるガラス製のクリスマスオーナメントと精巧な義眼の発祥の地として
400年以上に渡り、今も多くの職人がガラスを生業として暮らしています。
個人的にラウシャに魅了された大きな理由の一つでもある、1853年に建てられたFarbglashütte
(色ガラス工場)で生産される独自のガラス素材は、職人人口の減少もあり年々生産量が少なく
貴重なものとなりつつありますが、その発色はここの豊かな風土と質実な職人の手によって育まれ、
他の産地とは異なる美しさを持っています。
この色ガラス工場に併設されたグラスミュージアムでは、脈々と受け継がれてきたラウシャのガラス
の歴史と作品を見ることができます。
また、伝統的な技法を次世代に伝えるための教育施設、Berufsschule(職業訓練校)では、3年間で
バーナーワークの様々な実技と学科を集中的に学ぶことができます。